酒と私
私は大学に通うために田舎から東京に出てきました。
両親はともに他界しましたが、貧しい中生活を切り詰めて送り出してくれたことを覚えています。
当時「将来の夢はお金持ちになること」と言っていた私を両親は笑顔で見守ってくれていましたが、今思えば貧しさの中でも幸せだった状況に物申しているようで、そのようなことを平気に言っていたことに悔いが残ります。
私が東京に出るとき父から「金と酒と女にだけは気をつけろ」と言われたことを覚えています。
大酒飲みの父ちゃんに酒に気をつけろなんて言われたくないと思いました。
父から有難い遺伝を引き継ぎ私は酒には本当に強いです。
飲みすぎて記憶を失ったり話がいつもより弾んだりしたことは多少ありますが、お陰様で酒で大きな間違いは犯していません。
30年以上たちますが父からのアドバイスを守っていることを確認して少し嬉しい気持ちになります。
突然酒について書いたのは何を隠そう昨日たらふく飲んでしまったからです。
基本的になんでもいける口ですが今は日本酒です。
清酒とも言いますし国は焼酎と一緒にして國酒とも称しています。
海外の方との会話でRice Wineと紹介したら、No, Japanese SAKE. No no, SAKE. と酒で良いと以前言われたことがあります。
日本食ブーブと一緒に日本酒も世界に広まったようですが日本の酒文化が世界の人に認められるというのは大変嬉しいものです。
「酒を飲むのは時間の無駄、飲まないのは人生の無駄。」呑べいの言かもしれませんが私には至極腹落ちします。
「酒と女は2合まで。」なんてことを言う人もいますが、昔は「せめてどちらも2合くらいにしとけ」とそれくらい豪快な人がいたということでしょう。
私は父の教えから、酒は何合飲んでも妻がいる家に帰ります。
至誠