社長's 日記

社長として思っていることを自由に書きます

企業と人

景気が良い状態が続くと人手が足らなくなり、求人が求職を上回り、賃金が上昇します。

逆に景気が落ち込むと一気に求人がなくなります。

これが外部労働市場であり、正規で就業していない人にとって厳しい現実を常に感じる場面です。

一方で就業者は余程のことがなければ企業にたやすく解雇されることはありません。

内部労働市場によって守られているというのは言い過ぎかもしれませんが、内部労働市場の中にいることによって外部労働市場の刻々の現実からは回避できます。

もちろん就業者にとって内部労働市場には別の競争があるわけですから良いことばかりではありません。

企業にとっても景気が悪いときも社員を抱え込まなければならないという悪い面だけではなく、連続的に採用活動をしなくてすみますし、社員を鍛えたり持ち上げたり経験を積ませることでアウトプットを効率的に拡大できます。

但し、この企業と社員の関係が好転するには両者の相性が重要になります。

かの政治家がかのフリーアナウンサーとのなり染めについて「理屈ではない」と述べましたが私も全く同意見を持っておりました。

別れないに越したことはありませんが、付き合うのに理由はないが別れるには理由があるものです。

つまり相性です。

普遍の性格だけをもって相性と言っているのではなく意識や努力も伴った相性です。

力強く経済成長した頃の日本企業には企業が社員を思う気持ちが強ければ社員の愛社精神も強かったように思います。

それ故に日本的経営なるものが世界から認められてきたのでしょう。

しかし今は仕事が契約のようになっています。

果たして以前のような仕組みが壊れていって良いものなのでしょうか。

至誠