給料
働き始めた頃はちょうどバブル期でなけなしの金を使って飲みに行ったり遊びにいったりブランド物を買い物したり彼女に貢いだり散財を繰り返しました。
あんな薄給でよくもまああれだけ毎日のように楽しめたもんだと思い出しただけで呆れてしまいます。
昔はほとんどの人がそうだったと思いますが残業は実働に関係なく大体決まった時間を付けて出していました。
20時間くらいで4万円程度ではなかったでしょうか。
賄い付きの独身寮があったことで友達とも楽しく暮らせたし財政的にも大変助かりました。
失われた20年ともいわれる期間を経て今のサラリーマンの給料は昔とそれほど変わっていません。
新卒初任給の給料も驚くほど上がっているわけではありません。
ところが、終身雇用は放棄していないもののそれをいう声は小さくなり年功序列は崩れました。
といっても、ごく一部に有能な新人に対して高給を支払う企業が出てきましたがまだ少ないと言えます。
日本の賃金体系は後払いシステムとも言われますが、年を積み重ねるに従い手厚くしていきます。
企業にとっては一人前に育てるまでは時間もお金もかかりますのでその分を割り引いて支払い、ちゃんと育てた人材はやめられては困るので割増しで支払うということでしょう。
年を取るにつれてお金もかかりますから従業員にとって高給をもらえる企業には愛着がわきます。
私はこの考え方は好きですが、今は年齢によるパフォーマンスの差がなくなり、同一労働同一賃金などと言い出すと、今後若手にとっては厚遇化するかもしれませんが年寄りにはきつくなりかねません。
理はわかるけれども、家族や生活といった別のものも抱えていることを柔らかな頭で考えてみたいところです。
至誠