奉仕の心
私の住居地区の区長さんは毎朝ゴミ置場の整理整頓をしますし、毎晩火の用心で夜回りをしています。
私は最近越して来たばかりなので区長さんとあまり話ができていませんが、年は70過ぎで昼間は特に何かをしているようには見えません。
ゴミ置場の世話は当番制で各戸が年に2回X1ヶ月担当することになっていると聞いていますが、区長さんが毎日世話に加わってくれているとのことです。
こんな方が身近にいたら本当に大助かりですが、善意に頼りっぱなしというのもよろしくありません。
以前住んでいたマンションでは理事会がありましたが、理事をフロアから1戸選出ということで20年近く住んでいましたが1回ですみました。
このマンションには現在の区長さんのような方はいらっしゃらなかったですが、マンション会社の社員さんが住んでいたのと、学校の先生をリタイアして昼間は剣道で汗を流していた初老の紳士がいらっしゃり、いざという時は二人が率先してくれていました。
私たちの身の回りにはこのような心の広い方がほどほどいらっしゃるのです。
災害ボランティアの皆さんも同様です。
自分を犠牲にしてでも人のためになりたいと思う気持ちがそのような行動をとらせるのです。
奉仕の心は学んで得られるものではないと感じましたので、風の強かった今日は息子とゴミ置場の掃除をしました。
私は田舎の出身で大変貧しい生活を送りましたが、それでもうちの父は周囲のさまざまな相談に乗り、2年間ほど無給で働いたこともありました。
流石に母からいい加減にしなさいと愚痴られていましたが、貧乏でも食っていけるなら幸せじゃないかと笑い飛ばしていました。
戦争で両親や兄弟をなくして苦労して家庭を築いたからこそ言える言葉です。
私は当時から凄い人だと思っていましたが、真似はできないししようとも思わないとも思っていました。
でも今になって少しづつわかって来たような気がします。
まだまだですが。
至誠