人の評価
私の会社では目標管理制度を導入して人事評価を行なっていることになっています。
関係者の一部はMBOと呼んでいます。
Management By Objectives 、そう、あのドラッカー氏が提唱したという制度です。
組織目標があって、それを個人目標に落とし込み、経過を観察しながら、行動評価を行い、達成評価を行うというものです。
だけれども、私は決してMBOとは呼びませし、目標管理制度とも呼びません。
普通に人事評価制度と呼んでいます。
MBOは理想どうり運用がなされれば、一人一人のモチベーションは高位で保たれ、組織としても素晴らしいアウトプットが期待できるでしょう。
けれども現実は違い、我が社の場合はあまりに不公平感ややらされ感が強く不評を買っています。
それはそうでしょう、MBOでもないのにMBOと疑いもなく呼称するようなラインの長たちが部下の評価者になっているのですから。
短期の成長を期待したり評価するにはMBOのような成果評価は功を奏します。
一人一人のキャリアを考えて重要な人材として中期的な成長を期待し評価するには行動評価や能力評価が有効です。
実は我が社の人事評価制度は目標管理と能力評価をごっちゃにして目標管理制度としているのです。
これでは会社が一人一人に対してどのような貢献や成長を期待しているのかがわかりませんし、一人一人も自分の成長は会社から降ってくるものなのか自分で描くものなのかわからなくなります。
これに疑問を覚えて昨年は制度改革を試みたのですが、HRMのことを知らない連中との論争のもとでポシャってしまいました。
私もHRMは一切経験したことはありませんが、その分相当勉強しました。
私に反対した連中は何をやりたかったのか、答えは二つです。
親分子分の関係で成り立っている連中なので上が下を管理する構造が好きというだけ、もう一つは私の的を得た提案がただ面白くないということ。
そもそも、どうして評価が必要なんでしょうか。
みんなが最大限のパフォーマンスを発揮して、組織としても絶好調の業績を上げれば必要ないのに。
個人の価値観は多様なのでみんな平等にはいかないのは承知で問題提起してみました。
至誠