社長's 日記

社長として思っていることを自由に書きます

偉いと思うな

テクノロジーの発展はベテランが経験や長い年月で築き上げた人脈に劣らない情報や知識の集積やネットワークの構築を若い人たちに可能にしました。

以前のように平均すれば安定して成長していた時代は従業員数も毎年拡大し年功的な風土の中で従業員教育がなされほどよい年齢差レンジの中で切磋琢磨が行われていましたが、国内市場がこれ以上平易に拡大することはない状況でこれまで以上に競合との競争が激化する中一人でも優秀な人材の獲得を必須としている企業はそれに叶う若い人材の確保に急いでいます。

最近の環境変化の激しさはこれについて行けるだけの能力を持った若手とさらにはイノベーションを起こしてくれそうな同じく若手を要望しています。

我が社でも若手の採用と登用がかなり行われておりその分を今まで支えた50代が割を食う形になっています。

バブル崩壊を挟んだ雇用調整期に中高年の雇用を守る代わりに新卒採用を抑えたツケが出てきており歪な年齢構成からどうしてもバブル期入社組が時代とミスマッチした層としてだぶついています。

時代の変遷や過渡期といえば仕方ないもののストレスを抱える中高年が多いのも事実でしょう。

そう言ってしまえば時代を作っている若手が悪者のように聞こえるかもしれませんがそのような意図はありません。

しかしながら中には勘違い者もおります。

年功が薄れて現場では無役のベテランもおり肩書の上で逆転現象がいくつも起きておりますが日本語にはわざわざ丁寧語や謙譲語なるものがあるのですから長幼の序を心がけたほうが良いです。

もしも自分のお父さんが会社で若造に虐げられていたらどう思いますか、真剣にイメージすれば腹が立って仕方がないでしょう。

最近はずる賢いのも多いのでとりあえず不可のない対応をするも気持ちが裏腹であることが透けて見える極めて慇懃無礼(いんぎんぶれい)な奴もおります。

確かにその会社では上位に立った成功者かもしれませんがただそれだけのことです。

家庭菜園でもしたらズブの素人でしょうし社内運動会でリレーにでも出ればたちまち運動神経のないことを露呈するかもしれません。

打って変わって今蔑んでいるおじさんは絵を描けば二科展並みスキーをやればモーグル選手かもしれません。

ちょっと木に登っている若い人に言いたいことは一言だけ「偉いと思うな」です。

至誠