ポーター
マイケル・ポーターが2000年に書いた本を読みました。
日本の行く末と体たらくからの脱出方法について書いてありました。
著書から20年経ち所々現実とは少し違った箇所もありましたが多くの部分で今読んでも納得感のある内容でした。
ただ、日本は競争していない、市場に任せてもっと自由な競争をしなければならない、という記述には思うことが二つあります。
一つ目は日本企業は激しいサバイバルゲームの中で競争しているということ、二つ目はこの著書ののちグローバル化の急加速もあって日本企業は自由競争にもまれ格差という社会問題を作り出してしまったということです。
ポーターは競争戦略を唱えている人ですから勝つために明確な戦略性を持った取り組みをしなさいと言っているのでしょうがこの間のアメリカの著名な経済学者たちはちょっと自由競争を主張しすぎではなかったでしょうか。
ミサイルを撃ち込まれては人が死にますが食料を止められても人が死にます。
食糧政策は貴重な国防政策でもあり車の輸出と食料の輸入をバーターなんて私の感覚からはあり得ません。
産業革命以来の人口爆発と環境破壊は必ず人類にとっての禍をもたらします。
精神的ゆとりと豊かさを得るために見方を変えてみる必要があるのではと思います。
至誠