社長's 日記

社長として思っていることを自由に書きます

老後のための蓄え

日本には1万件の大企業と380万件の中小企業が存在します。

社数にするとわずか0.3%しかない大企業ですが国内の雇用の3割強にあたる1400万人が大企業で働いています。

とても処遇の良い中小企業はありますが、平均すれば給料も福利厚生も大企業のほうが恵まれています。

しかも経験を積み能力を高めることで給料が上がる年功型賃金が文化としてしっかり残っている日本では大企業の方が昇給の割合が高いので、年齢とともに大企業と中小企業の間の格差が大きくなります。

皆さんのお給料は順調に増えていますか。

でも、社会の価値観が変容し、志の高い起業家によるスタートアップ企業が次々に現れるようになれば、若くして経営に携わる人は若くして報酬を得、そのような会社で働く人たちも大企業の年功型賃金とは異なる給料を受け取り、次第に給料に対する考え方も変わってくるでしょう。

事実今でも、私のようなおじさんは給料は上がるものと信じていますが、就職氷河期以降に働き始めた皆さんは給料が上がる感覚なんてあまり持っていないかもしれません。

金融庁が老後のために2000万円の蓄えがなければ生活が苦しいという報告書を出して問題になりました。

2000万円という数字をはじき出した根拠は、夫が65歳以上で妻が60歳以上の無職世帯で年金に頼った生活をする場合は毎月約5万円の赤字が出るので仮に30年間生きるとすれば約2000万円が不足する、というものでした。

ご意見はいろいろあるとは思いますがお金と生活を結びつけて報告しようとした点に私は理解を示したいです。

至誠