朝のテレビを見ていてはっと気付いたこと、いつも間にか自分から失われていたもの。
今朝出社前にNHKを見ていると、暮らしを便利にするちょっとした発明商品を紹介していました。
例えば、物干し用ポールに差し込んで使う凹凸のあるプラスチックの管。
風が吹いてもハンガーがずれませんし、直に干したバスタオルを取り込むときも管が回転してスムーズに取れるという商品です。
例えばゴルフでは紐を結わえるのではなくダイヤルを回してワイヤで履き心地を調整するダイヤル式シューズが隆盛を極めていますが、ジョギングシューズではほとんど見ません。
紐を固定するだけでワンタッチでダイヤル式になるダイヤル単品が紹介されていました。
マラソンレースで使用したりはしないでしょうが、ひもが緩むのが嫌いな人や、子供やお年寄りの散歩等には良いのではないでしょうか。
考えれば「なんで自分は気付かなかったのかなあ」というアイデアばかりです。
地下鉄利用者ならば誰もが知っているのは、どの車両に乗れば一番乗り換えがしやすいかが分かる乗り換えマップですが、これを考案した主婦はこの発明で会社をつくりました。
企業が大きくなると既存顧客や近くの潜在顧客にばかり注意が偏って全く新しいことが生まれにくくなるイノベーションのジレンマをご承知でしょうが、これと同じことが私たち一般生活者間でもあるのかもしれません。
好奇心旺盛な人は常日頃からアンテナを張ったり、ふと思ったことをとことん探究したりして誰も気づかなかった解決策にたどり着き、平凡に暮らしてる人は現状や与えられたものに自分を合わせようとするものです。
どちらが良いかは価値観によりますので一概には言えませんが、私は前者でありたいけれど後者に安住しているなあと感じています。
企業は組織が大きくなったり事業が大きくなったりすると規模の経済性を追求します。
大規模化することによって効率的に財やサービスを生産・販売できたり、大量に購入・導入することで低価格化や効率化がはかれることを言います。
最終的には全てカネにはねかえってきますが、細分すれば技術上の経済性、管理の経済性、財務上の経済性等が考えられます。
経済性を考えるうえで忘れているものがあります。
成長の経済性です。
個々の企業特有の強みを活かして特定の方向への成長を有利に進めることです。
同じ市場で同じような商品を扱っていても会社が違えば中身は違うはずです。
もっと好奇心を旺盛にしないと面白い物語を描けないと思った次第です。
至誠